アイドルの理想的な完成型としてのV6
普段は、不真面目にV6さんについて書き散らすことが多いのだが、ここにきて真面目に書き留めようと思って筆を執った。
V6が、アイドルしての成熟された理想的な形であることは、もう否定できない。
デビューから23年。ここまで長い道のりだった。
度重なる解散報道に、不倫略奪愛だの、セクシー女優との交際だの、今ではネタにさえされなくなったが、当時ファンにとっては胸の痛い報道もされたものだ。
ところが、SMAPが解散し、相応しくない事件によってTOKIOのメンバーが脱退した今、デビュー当時から変わらずにその形を続けている最古のアイドルになったのがV6だ。
現在のV6を「アイドル」と呼ぶには、世間にはびこる様々な形態のアイドルに比べてしまうといささかアイドルらしい活動は少ないかもしれない。6人揃ったレギュラーのバラエティー番組もなければ、ライブコンサートは2年に一回の頻度で定着している。
しかし、少ないながらに設けられた6人揃う姿は、全力で、なおかつハイクオリティのパフォーマンスで構成されているために、ファンは更に虜になってしまう。わずかながらのその供給を、ファン自身も全力で受け止めようと真摯に待ち構えてしまうのだ。
「こんな姿が見たい」
「V6のこういうところが好き」
「あのパフォーマンスが素敵だった」
そんなファンの発信する声を敏感にキャッチし、それを次の舞台への糧にするためのマネージメント能力が非常に高いのだろうと推測する。
それを司るのは、本来事務所であったりレーベルであったり、グループによって偏りがあるのであろうが、V6の場合は、メンバーの三宅健が主な舵取りとなっておこなっているのだから、さすがである。
雑誌やラジオ、CDシングル発売に合わせた音楽番組の出演やライブコンサートでのMCなど、三宅健によって撒かれた種をファンたちは一生懸命に愛でていく。
その広がり方や評判を、彼はきっと事細かに収集し、それらに応えるために(時には良い意味での裏切りも交えながら)次のV6のパフォーマンスが準備されていく。
メンバーの3分の2が既婚者だ。アイドルだからって恋愛も結婚もしちゃだめなんて誰が決めたルールだ。
ファンは、人間として成熟した輝きあるV6の姿に、より一層惹かれながら応援し続けるのだ。