やべぇ!鹿が乗り移った!

なかよしなしっくすのことを徒然なるままに。

岡田准一さん主演映画「関ケ原」の感想

映画「関ヶ原」 感想を書き留めたので残しておきます。

(前回の剛さん映画との温度差がすさまじいのは気にしないで。)

司馬遼太郎原作を4.5割読んでから臨んだ本作。歴史観がないと、到底理解不能であろう、秀吉を慕う心、三成を恨む心、家康・家臣の思惑、信じる心、裏切る心、その心を抱く者、操る者、それぞれを把握した上で観るのをお勧めする。

それらを踏まえた上での観た感想。映像のスケールと迫力、凄まじい展開の速さに息を飲む間もなかった。三成の心の純粋さと義を貫く志、周囲の者達の思いに心を打たれ、歴史上の敗戦を知っているものの、どうにか西軍に勝ってほしいと思わざるを得なかった。
島津軍の会話は前評判通り、理解不能で、ついつい笑みがこぼれてしまった。あそこは字幕つけて欲しい。小早川秀秋の憎しみ、困惑、迷い、悲壮どれもが美しく哀しく表現されており、後半のシーンでは涙無しに観れなかった。
新しい三成の人物像もさることながら、家康の新しい人物像を知ることで、300年の世を制定するに、仁義だけでない黒く賢いものがこの世を纏めるのかと悲しい思いにもなるものである。
本作において、評価すべきは、三成の目の演技、秀吉のリアルな姿、方言の耳心地の良さであった。
何度も何度も観たい。例え西軍が負けると分かっていても、今度は加藤清正小早川秀秋の立場から文献を漁り読んでから観たい。そう思わせられる大作であった。